専門医の診察を受けましょう

前立腺や泌尿器の病気は早期発見が重要です

高熱などの急性症状をサインとする炎症性の病気を除けば、初期の泌尿器や前立腺の病気では自覚症状がほとんどありません。仮にあったとしても、軽度の違和感程度ですので、自覚症状から早期に病気を発見することは難しいといえます。

しかし、職場や地域で実施される健康診断を定期的に受ければ、何らかの病気があれば、血液検査や尿検査の数値が異常値を示すので、早期発見は可能です。がん検診なら前立腺がんの検査項目(腫瘍マーカーのPSA)も含まれています。

一般的な健康診断は春、あるいは春・秋の二回行われており、泌尿器や前立腺の病気だけでなく、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病も発見できるうえ、費用が安いので、是非とも受けるようにしましょう。

また最近は泌尿器を専門とするクリニックや泌尿器科のある大きな病院では、前立腺検診や泌尿器ドックなどを行っている医療機関も増えてきました。スクリーニング(ふるいわけ)として行う健康診断は基本的な検査が多いですが、前立腺検診や泌尿器ドックは、前立腺肥大症・がんなどこの領域の特定の病気に的を絞っているため、早期、かつ正確な診断がつきます。排尿痛や尿に血が混じっているなど、すでになんらかの異常を感じている方は、出来るだけ早く受診しましょう。

病気の種類や状態を把握するための問診

医療機関を受診すると医師は患者さんに対して、自覚症状や既往歴(過去にかかったことのある病気や受けた手術の情報)、薬歴(減税使用中の薬)などを訪ねます。これを問診と言いますが、病気の種類や状態を把握するため欠かせないものです。

診断のための基本情報を尋ねるうえで特に重要なのが、「夜トイレに何回も起きる」、「いつまで経っても残尿感がある」、「排尿時に鋭い痛みがある」などの自覚症状です。これらは多くの泌尿器の病気に共通しているため、症状の種類や現れ方を医師が具体的に詳しくきくことで、疑われる病気の種類を絞っていきます。

診断をつけるうえで、患者さんの年齢も重要なファクターとなります。前立腺が肥大して尿道を圧迫するために、尿の通り道が狭くなって排尿障害が起こる病気を「前立腺肥大症」といいますが、一般的に前立腺肥大症は50歳以上の男性に起こりやすく、その発症率は加齢とともに上昇していきます。

また、排尿時の膀胱と尿道の収縮・弛緩機能は脳が司っているため、脳血管障害がある人は排尿障害をおこしやすく、また糖尿病の人は腎臓障害のリスクがあるため、既往歴も病気を診断する上で役に立ちます。人は同じような生活習慣を持つ傾向にある家族と似た病気にかかりやすい傾向があるため、家族や血縁者の病歴が問診で訊かれることもあります。

他の持病があるために、現在使用中の薬があるときは、それらをきちんとメモしてから医療機関を受診しましょう。というのも、緑内障の薬によっては、尿路結石の原因となる場合がありますし、不整脈やアレルギーの治療薬などにも副作用として排尿障害が起こることがあるためです。